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私のはじめてのコンサートはNEVERLANDだった。地元公演と、東京ドームのチケットが当たって、"チケット交換"という文化は妹に教えてもらった。そうしたら宮城公演との交換が見つかったから、初めて遠征したのもこのとき。夜行バスに乗って、二日目の夜公演に入った。仙台駅からシャトルバスが出てることなんて知らなかったから、同じようにNEVERLANDへ行く人は仙台駅で降りたのに私だけ利府町内のよくわかんないバス停まで乗ってて、アレ?ってなった。まあいっか精神とスマホのおかげで無事辿り着けたけど。私のはじめては、こやまくんが空に向かって歌っていて、泣いちゃった公演。2011年、この会場が遺体安置所になっていたというのは後から知った。

チケットをもぎられて、会場内に入ったあのときめきはいまでも忘れられない。NEWSが連れてきてくれた、夢の国。どこから登場するんだろう、汽車に乗ってるの?どきどき、わくわく、うわ、そこからきた……!決して近い席じゃなかったけど、NEWSの作る世界に夢中になって、生で聞く「やなこと忘れにきたんだろ」は、もう麻薬。その言葉は私の世界に差した唯一の光だったから。NEVERLANDへの鍵はお守りになった。どんなことも、この鍵があれば乗り越えられる。生きるのむりだなって感じたときは鍵をぎゅっと握った。

 

 

 

こやまくんのことを好きになって一年が経って、たくさん行こうって決めてたEPCOTIA。結果は全然当たらなくて、友達に誘ってもらったりNEVERLANDで繋がった人に助けてもらったりしてなんとか入った。"ここではないどこか"へ連れてってもらえて、ますますNEWSしか見えなくなった。私のこころの真ん中に、こやまくんだけがずっといた日々。15周年コンサートの発表もBLUEの発売も嬉しくて、あの瞬間世界で一番幸せなのは私だった。EPCOTIAという世界そのものが好きで、好きな曲しかない世界。こやまくんの「ずっと君がほしいんだよ」を聞くたびに、こやまくんが好きだという感情に震えていた。EPCOTIAは週をあけずに開催されたから、こやまくんは56連勤だったね。私はコンサートから帰ってきた月曜日を寝て過ごしちゃってたけど、翌日日テレ見てたらスーツのこやまくんが出てくるから、すごいなあって思ってた。

 

 

 

こやまくんに優しくない世界なんか滅びたらいいと思いながら入ったStrawberry。うちわをたくさん買ったのは、意地みたいなものだった。枚数上限買って、だめだって知ってるのに並び直した。そうしてコンサート当日、2番目に売り切れた通知を見て、やった!って喜んだ。いうもより短い黒髪も、一人称が"私"の挨拶も見るのはつらかったけどそれ以上に幸せ。こやまくんが、ファンを見て笑ってくれてる。4年かけて揃ったメンカラ衣装、広い会場のメンステでぎゅっとなる4人、自然発生した「生きろ」の合唱。全部全部、幸せだった。

 

 

 

今でも一番好きなコンサートはEPCOTIA。だから、ENCOREはもっと好き。IT'S YOUのソロダンスにコヤシゲも追加されたこと。NEWSとNEWS担の重くて湿っぽいとこを煮詰めたような曲だったURが「みんなで一つになる」ための歌になったこと。生バンド夜よ踊れ、鳥籠に閉じ込められたLVE。大好きなAVALONとEROTICAのダンス。シンデレラガールが流れた瞬間の断末魔みたいなおたくの叫び。(ヤキモチやかせてごめんね)(って言えちゃうところが好きだよ)それから、初めてもらったファンサ。見つけてもらうってこんなに嬉しいんだって知ったコンサートだった。

 

 

 

 

就活そっちのけで飛び回ったWORLDISTA。こやまくんのお誕生日をお祝いするのも三回目だった。友達が増え始めたのもWORLDISTAが始まる前ぐらいだったと思う。だから、2018年の終わりから2019年はおたくとばっか遊んでた。月二で新宿か渋谷で酒飲んでたもん。都内近郊のおたくと会うなら新宿か渋谷、たまに池袋。会場に行けば誰かがいたから、NEWSの話をたくさんした。いっぱい入ったから大阪公演の終わりにはペンラの電池が切れかけてた。初めてペンラの電池を変えた。宮城では忘れられないファンサをもらった。WORLDISTAに入ってたせいじゃないけど、絶対戻りたくなかった地元に帰ることを決めたのもこの時期。

 

 

 

 

STORYには北海道公演以外全部行く予定だった。(5月1日が金曜日なことにはずっと怒ってたけど)土日休みの仕事に就いたから大丈夫って仕事の大変さを知らないのに考えていたから。けど、春休み中に世界はめまぐるしく形を変えて、全部行けなくなった。最初に宮城公演の延期が決まったとき、行けないことが悔しくて泣いた。絶対初日に入りたかったから。新卒が四月に休みなんて取れるわけない。結果的に全部中止になって、手元には少々のお金が残ったわけだけど。

 

一年越しに実現したSTORYは、行かない予定だった。"行かない"というか、"行けない"が正解。だって全滅したから。にゅすから離れるって決めてたけど、やっぱりこやまくんのお誕生日は行きたいなって欲が出て、4連で申し込んでいた。今までは一緒に行く人を決めずに申し込んで交換を探していたから、実は「連番の約束」は初めてのことだったりしたんだよ。2020年に宮城に一緒に行こうね、こやまくんの行った温泉にも行こうねって話してた大好きな人たちとこやまくんのお誕生日をお祝いしたかった。でも結果は落選。まあ、私みたいな人間が行けるわけないよねって簡単に諦めがついた自分には、あんまりびっくりしなかった。こやまくんしか見えてなかったときの私は、今の私みたいな人間が会場にいることを心の底から疎んでいたし。配信あるから大丈夫。だからネタバレも踏みに行ったし、ふせったーも積極的に見た。

そうやってどこか他人事のようにSTORY公演を眺めてたら、福岡5月1日公演に復活当選した。夢かと思った。現実だった。

公演後に飲みに行くことはできなかったけど、会場から駅までの道でいっぱいしゃべったのが楽しかった。この人たちといるとまじで話止まらん。超楽しい。

 

席はあんまり良くなかったから、遠くてごめんねって言ったら「こっち側でよかったよ」って一人が言った。どういう意味だろうって疑問の答えは、開演後にわかるんだけど。好きだなって気持ちでいっぱいになるコンサートだった。こやまくんが頑なな老人の心を魔法と言葉で開くところが好き。こやまくんのコミュ力って魔法みたいだもんね。わかるよ(かとうさんの方角に向かって)思い出したのは、NEWSな2人の引きこもり回。こやまくんってなんであんな風に人の心に寄り添うのが上手なんだろう。ずっと好きで、尊敬してて、羨ましいところ。

『君の言葉に笑みを』で手を振る方向を「自分から見て右から」ってさりげなく伝えてくれるところが好きだった。ENCOREのとき決着つかなかったもんね。そうやってファンを導いてくれる人。

 

 

 

NEWSの作る世界が好き。他のジャニーズのこと詳しく知らないけど、何見たってNEWSのコンサートが一番すごいなって思う。誰かと勝負してるわけじゃないけど、「NEWSしか勝たん」よ。この言葉が嫌いなますださん、好きなこやまくん、どっちとも言わないかとうさん。反応が予想通りすぎて笑っちゃった。四年間ずっと見てきたから、なんとなくわかるよ。あなたたちの好きも嫌いも苦手も知ってるから。教えてくれたものだけだけど。

 

こやまくんのソロは、なんか、もう、小山担の好きなこやまくんわかられてるなって思った。需要理解の鬼。小山担の好きなこやまくん全部詰め。パフェも幕の内弁当もびっくり。かっこよくてえっちでカラーサングラスとはだけたシャツがよく似合って脚が長くてかわいい。チャンカパーナの「抱きしめた」で足をぴょこってやるせいで、私も同じところで足が動いちゃうんですよ。さすがにあそこまで跳ねないけど。そういえば、Love Storyの「キスをしよう」で首傾げるのやめちゃってたのちょっと寂しかった。WORLDISTAでは首傾げてたから、あそこはそういうフリなんだと思ってたよ。おたくがたくさん集まってLove Storyを歌った時、あそこで首傾げるの小山担だけだったんですよ。知ってた?小山担ってそういうとこあるよね。

 

 

 

一公演しか入らなくて、メモも取らないNEWSのコンサートなんて初めてだった。

 

 

 

 

手越くんが「いない」ことが寂しかった。あのハイトーンボイスが聴けないことも、溶けちゃいそうな笑顔が見れないことも、「また明日ね」って手を振れないことも、MCで突拍子もないことして困ったメンバー見てけらけら笑う姿が見れないことも、全部寂しい。寂しい、淋しい、さみしい、さみしいさみしい。たった一つの声がないことがこんなにも寂しい。多分私はずっと寂しいままだと思う。わかんないけど。来年にはけろっと忘れてるかもしれないけど。戻ってきて、と縋りつくことはしない代わりに勝手に寂しいままで、「選んだ道が正解」という言葉を勝手に大事にします。

 

 

 

 

 

「居場所になれたら」ってNEWSは言う。そんなのもう、とっくに居場所だったよ。NEWSは私の居場所で、ヒーローで、光で、神様だった。NEWSがいるから生きてこれたんだもん。「明日なにしよう」がない人は、簡単に死んじゃえるらしい。本当にその通りだと思う。私は、NEWSに生かされていた。

「明日、NEWSが出る番組がある」

「明日、NEWSのCDが発売される」

「明日、NEWSの円盤を見る」

「明日、NEWSで繋がった友達と遊ぶ」

「明日、NEWSに会いに行く」

そうやって生きていた私の居場所は、間違いなくNEWSだった。

 

 

 

でも、一人暮らしじゃなくなって、私にも居場所ができた。できてしまった。自分の存在意義を嘆くことも、自傷行為みたいに自分を追い詰めることもなくて、無条件に私を愛してくれる存在が近くにいる。私がNEWSに求めていたものは、きっとこれだった。だから、もう、満たされてしまっている。NEWSがいなくても生きていけるようになってしまった。あの日語った"いつか"が、来た。

 

 

今の私には、ただこやまくんが好きだったことだけが事実として残っている。四部作が終わったことへの感慨とか、その先への希望とか、泣きそうなほど震える心とか、そういうものはなくなってしまった。NEWS担と話すたび、ああもう私の心の真ん中にいるのはNEWSではないんだと思い知らされる。こやまくんのお誕生日をお祝いできたのは、私の意地みたいなものを昇華させてくれたんだろう。NEVERLANDからずっと、会場でお祝いしていたから。

 

 

狂っていたし、愛していた。この世のなによりも大切で、私の全てだったと言い切れる4年半。大切な4人が、いつまでも幸せでありますように。